TTTキーボード研究室


宮本隊長のキーボード遍歴 その 3

プログラマブルキーボードでフルカスタマイズ時代に突入(2014年〜2018年)

ソフトウェアでキー配列を設定することの欠点は、パソコン毎に設定をしなければならないことです。複数のパソコンを使用している人にはこれは面倒なことです。
また、私は会社ではWindowsをやむなく使用していますが、勝手にキー配列を変更することはできません。他の人も使うことがある、という前提のパソコンですから。
これを解決するには、ハードウェア上でキーコードを自由に変更できる「プログラマブルキーボード」が必要となります。これならばソフトウェアによるキー配列変更をせずに、自分用のキー配列をどこででも使えるようになります。 しかし、2010年代前半ではそのようなキーボードはほとんど存在しませんでした。

2014年10月、サンワサプライのプログラマブルテンキーNT-19UH2BKNを買いました。
プログラマブルキーボードとして使おうと思ったのですが、Macではテンキーが使えないことが判明。直ちにお蔵入りになってしまいました。


2016年12月、MiSTEL BAROCCO MD600を買いました。スペックは英語配列、Cherry赤軸です。ネットの紹介記事を見て買おうと思ったのですが、私が気に入ったのは左右分割という点ではなく、プログラマブルということでした。 これならDVORAK配列を会社でも使うことができそうです。

BAROCCO MD600では、特定の手順でキーを押していくことでそれぞれのキーのキーコードを設定することができます。ソフトウェアは使いません。大半のキーの設定を変えなければならないのでけっこう大変な作業でした。が、結果は満足できるものでした。
残念なのはまたキーキャップにシールを貼らねばならなくなったことです。BAROCCO MD600は段毎にキーキャップの形状が異なるため、DVORAKに並べ替えるとキーの並びがでこぼこになってしまうのです。当時はDSAプロファイルのcherry MX互換キーキャップなんて知りませんでした。

BAROCCO MD60

写真はBAROCCO MD600。キーキャップ交換済み。ErgoDox EZに換える直前の状態。左右分割できるのだが、分割して使うことはあまりなかった。

BAROCCO MD600のもっと大きな問題は矢印キーがないことでした。
そこでお蔵入りしていたサンワサプライのプログラマブルテンキーNT-19UH2BKNを再利用することにしました。捨てなくてよかった。
矢印キー+テンキーを同時実装という画期的な(←自画自賛)配列にしました(配列の写真は後述)。これで実用的なものになりました。


2018年2月のことでした。
自宅のMacではApple Wireless Keyboardをずっと使っていましたが、プログラマブルキーボードがやはりほしくなりました。
iPad用の外付けキーボードもほしかったということもありました。iPadはQWERTYしか受け付けないので、DVORAKを使うにはプログラマブルキーボードが必須となります。
Amazonで探してみるとNizキーボードという中国製のプログラマブルキーボードが見つかりました。Nizキーボードにはいくつかの種類がありましたが、84キー、USB/Bluetooth 4.0両対応という製品を買いました。84キーを選んだのは矢印キーがあるからです。
Bluetooth接続はMacでは時々うまくいかなくなるため、結局はUSB有線で使用することになりました。

キー配列はWindows用のソフトウェアで設定できます。
次に、キーキャップを並び替えるか、シールを貼るかしなければなりませんが、この頃にはcherry MX互換キーキャップというものがあることを知っていました。

そこで買ったのがe元素の丸形のキーキャップでした。これは低価格で、キーの高さがすべて同一なのでDVORAKに並べ直すにはちょうどよい製品です。 ついでにBAROCCO MD600も丸形キーキャップに取り換えました。こちらは「タイプライター風」「レトロパンク」「スチームパンク」などと呼ばれるものです。これでキーキャップにシールを貼る必要はなくなりました。

Nizキーボード

写真はNizキーボード。キーキャップ交換済み。右端のキーキャップを一部外しているのは、誤入力が頻発したため。DVORAK_TTTの改良途中の配列になっている。


2018年4月、ジェイダブルシステムのプログラマブルキーボードを買いました。
MKBJ24U-B00(24キー/USBタイプ)という製品で、テンキー向けのサイズです。これはプログラマブルテンキーNT-19UH2BKNをを置き換えるために買いました。キースイッチはCherry黒軸なのですが、買った当時はその固さにびっくりしたものです。
このキーボードを買ったもうひとつの理由は、キーキャップに透明カバーがついており、印字した紙をはさみこむことができるからでした。つまりキーの印字面を自由にデザインできるのです。これは他のcherry MX軸キーボードにも使えますので、キーキャップを追加で同時購入しました。このキーキャップはさっそくBAROCCO MD600、Nizキーボードでも使用しました。キーキャップを自由にデザインできるのはいいなあ、と実感しました。「キートップを自分でデザインする」ということはここから始まったのです。

MKBJ24U-B00

写真はMKBJ24U-B00。テンキーと矢印キーを両立させたキー配列になっている。「F10」「F12」は会社で使うアプリケーションでよく使うキー。

この頃にはErgoDox EZの存在に気付いていましたが、高すぎるのと購入が大変そう(国内では販売していない)なので検討対象にはなりませんでした。


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