Leia配列 日本語拡張 ver2としていた配列は、Leia3配列に名前を変えました。
ここでは、日本語拡張 ver2と内容は重なりますが、Leia3の最終版(2024年3月)を説明します。
上の写真はDumang DK6 miniキーボードでの実装例です。
※大前提※ 格子配列または縦ずれ配列を推奨。通常の横ずれ配列では実用にはならないでしょう。
・日本語入力に特化しています。外国語やプログラミングには不向きかも。
・基本はローマ字入力です。左に母印、右に子音を配置しています。そのためキー配置が覚えやすくなっています。
・主要文字を中央に集めているので小指の負担が少なくなっています。
・原則、1キーに1英文字が対応しているので既存のキーキャップをそのまま使えます。ただし、形状がすべて同じDSAプロファイルなどを推奨します。
・[同時押し] 近接する2つのキーを同時押しすることで、撥音(母音+ん)、二重母音、「ん」、「っ」、1文字助詞などを入力できます。入力の効率化ができます。
・[略語] 子音2文字をかな文字列に変換することで入力の効率化ができます。
・これらをQMK Firmwareで実現しています。つまりパソコン側やスマホ側では何も準備しなくてもつなぐだけでこれらの機能を使用できます。
※QMK Firmwareが使えないキーボードの場合はKarabiner-Elementsで実装しています。
※この配列の目的は高速入力ではなく、日本語入力の効率化、省力化です。
まずは基本配列です。
右手に子音、左手に母音を配置しています。右手左手とも中央の3×3の部分によく使う文字を置いてあります。小指をなるべく使わないようになっています。
まず最初にこの配置に慣れましょう。
※tabは予測変換として使用します。
LEIA配列では2つのキーを同時に押す「同時押し」を使用します。2つのキーは近い場所にあるので押しにくいことはないでしょう。
二重母音と撥音は漢語(音読み)でよく使用します。
二重母音は横のキーの同時押しです。
「you」と「yuu」は出現頻度が高いので加えています。
撥音は斜め同時押しです。
「e」だけ2つ右下ですが、これは右下だと同時押しが難しいからです。
「ya」「yu」「yo」は子音と組み合わせて「kya」「syu」のように使うことを想定しています。もちろん単独で使ってもかまいません。
「ye」はあまり使わないかと思いましたが、チェックとかチェケラとかチェンバロとかシェパードとかジェットジャガーとかシェー!とかチェンジゲッター1!とかで使うので後から追加しました。
(つまり外来語ですね。シェーもフランス語由来という説があるざんす。諸説あるざんす。)
「を」は助詞です。次の項目で説明します。
次は右手側です。
助詞は文節の区切りになる語です。子音の位置を合わせていますので覚えやすいと思います。「を」だけは左手側にあります。
これらは単語中でももちろん使えますが、最初は助詞の入力で使うようにすると覚えやすいです。
「っ」(xtu)、「ん」(nn)もいっしょに覚えましょう。
「ん」は撥音で入力できることが大半なので、単独ではほとんど使いません。
縦に並んだキーを同時に押すのは不可能のように見えます。
2つのキーの間に指を置き、同時に押し下げるようにします。つまり、1本指で2つのキーを押すのです。
以下では縦に並んだキーの同時押しが含まれます。
縦同時押しのやりやすさは、キーキャップの形、間隔に大きく影響されます。ですので、縦同時押しは必須ではありません。そのため、以下の同時押しはオプション扱いとします。
これらも出現費度が高めの二重母音と「や行」です。
「き、く、ち、つ」は漢語ではよく出る文字ですが、実感は難しいかもしれません。
「った」(xtuta)、「って」(xtute)は「だった」「であった」「よって」などのように使います。
「ね」は文末で使用するものです。宮本隊長がメールでよく使用する文体です。
子音を2つ続けて入力すると自動的に文字を出力します。
例えば、「ds」と入力すると「です」になります。
略語は主に文末とよく使う語を用意しています。
文末には「です」「ます」「でした」「ください」「ません」などがあります。
よく使う語には「がつ(月)」「にち(日)」「さま(様)」「みなみ(南)」などがあります。
打鍵する文字と子音はなるべく合わせていますので覚えやすいと思います。
※AZIKで言うところの「特殊拡張」です。
※略語はかな漢字変換の「ローマ字ルール」でも同じことができます。パソコンではそちらの方が簡単でしょう。
どのような定義をするかは、個人個人の文体に大きくかかわってきます。私の場合は次のように定義しました。
dh では
dk でき
dm でも
dr でる
ds です
dt でした
d- でしょう
gt がつ 月
gw がわ 川側
hd ほど
hk ほか
hn ふん 分
hs はし 橋
h- ひがし 東
ht ほど
kn この
kr から
ks ください
kt こと
kw かわ 川
k- きた 北
md まで
mk ません
mn もの
m s ます
mt ました
m- みなみ 南
nd など
nh には
nk なか 中
nr なる
nt にち 日
n- にし 西
rr れる
r- られる
sg しき 式
sk そこ
sm さま 様
sn その
sr する
ss します
st した
sz しました
s しゅん
tg つぎ 次
th とは
tk てき
tm ため
wk わけ
yk よく
yr より
z- じゅん
どのような定義をするかは、個人個人の文体に大きくかかわってきます。
私の場合、まず仕事で使う文体を優先しています。よって「です・ます」体になります。
「日月分」は日付時刻で、これは東京タヌキ探検隊!、東京コウモリ探検隊!での記録で多用するためです。「川橋」もコウモリ観察で頻出する語です。
書き手によってよく使う語は違ってきますので、上はひとつの例だと考えるべきでしょう。それぞれで工夫してほしい定義です。
なお、たくさん定義しすぎると覚えることができなくなります。よく吟味して厳選するべきです。
「です・ます」などの文末を2打鍵で入力できるのは、入力のリズムを良くする効果があります。同時押しでの撥音、二重母音、助詞も入力のリズムを良くしています。
記号類の配置は個人ごとの好みがあると思います。以下は宮本隊長の例として紹介します。
数字キーに記号類を割り当てます。
こちらは5×2の場合。割り当てはどちらも同じです。どちらのレイアウトでも算術記号(7、8、9に割り当て)が分断されないように変更しました。
記号を入力するためのレイヤーキーは、カンマ(青文字)とピリオド(赤文字)を使用することを想定しています。
Dumang DK6 miniキーボードでの別の実装例。
オーソリニア(格子配列)ではなく、少し扇型に開いた並び方です。
ID75キーボードでの実装例。
minipeg48キーボードでの実装例。