LEIA4 std配列は両手キーボード、LEIA4 mini配列は片手キーボードで使うことを想定しています。キーの数が異なるのですが、同じような使用感になるように工夫しています。
ただ、そこで難しかったのが縦方向、斜め方向の同時押しをどう両立させるかだったのでした。1つの組み合わせだけでは右手入力、左手入力、両手持ち親指入力すべてを満足させることができません。
それぞれの入力方法に合わせてモードを切り替える、というのも面倒くさそうです。今どのモード? と確認するのが面倒なのです。
それならば。
すべての組み合わせを常に用意しておけばいいのです!
という結論になりました。
「が」の同時押しを例に説明します。
「が」の同時押しは3通りの組み合わせがあります。右手入力か、左手入力か、親指入力かでどの組み合わせを使うかが決まります。
右手の場合は「k」と「t」を同時押しします。
左手の場合は「k」と「r」を同時押しします。
両手持ち親指入力の場合は「k」と「s」を同時押しします。親指1本で入力します。
入力方法によってどの組み合わせになるかは決まります。組み合わせが3通りあっても実際に使うのは1つだけになるはずですので、覚えるのが大変ということにはならないでしょう。
左手入力でも右手入力でも、縦方向の同時押しができればこんな難しいことは考えなくてよかったでしょう。
↑そう、こんな風に。(1本指で同時押し)
ですが、実際にやってみると難しいことがわかるはずです。
普通のキーボードの場合、キーとキーの間が空きすぎていて1本指では同時押しができないのです。できたとしても不安定で、確実に素早く同時に押し込むのは難しいでしょう。
かといって2本指でも無理です。
縦方向の同時押しを実現する方法はあります。それはキーとキーの間の隙間を極力狭くするという方法です。
上の写真はYMDK21キーボードですが、キーとキーの間を狭くするためにキーキャップ側面にプラ板を接着しています。縦方向では互い違いにプラ板を接着して1本指同時押しをしやすいようにしました。それでも縦方向同時押しは難しさを感じます。
間隔が狭いキーキャップは、市販ではF10キーキャップ(F10 Profile Flat Keycaps)という製品があります。
ちょっと値段が高いなあ~、と思われた方はメルカリなどで検索してみてください。
F10キーキャップとほぼ同じ形状のキーキャップはアトレウスで試してみました。
しかし…斜め同時押しに慣れていると、縦方向同時押しはなかなかできないものです…。
縦方向同時押しはステノタイプ(英文速記用のタイプライター)では標準の仕様です。ステノタイプは2行しかないので打ちにくいことはないのだろうな、と思われます。
縦方向同時押しが楽にできればLEIA配列もまた変わってくるのでしょうが、この辺りは今後の課題です。