Keyboardio AtreusにLEIA mini配列を実装しましたが。残念だったのが数字キーを入れられなかったことです。さすがに数字10個のキーは入りきれませんし、キーの余裕もありません。これでは仕方ない。
ここで終わりにするのはもったいないので、他のキーボードではどうだろう、と考えました。
例えばcorneキーボード。LEIA mini配列だと端っこの6個キーが余ります。これを数字キーにできないでしょうか。足りないキーはコンボで補う方針にします。
まずは、6個のキーにどの数字を割り当てるか、です。
出現頻度が多い数字を採用するのが当然ですが、頻度にそれほど差がでるのだろうかという懸念もありました。0と1が多いだろうことは想像できますが。
調べていると「ベンフォードの法則」というものがあることがわかりました。
これは「数字の最初の桁は1が最も多く、以下2、3、4、…9の順になる」という法則です。
「最初の桁」なので0はありません。
この法則、「最初の桁」限定かと思ったらそうではなく、数字文字列全体でも似た傾向があるようです。ただし、きれいに数字順には並ばないようです。
例えばこういう文献があります。
文字の統計 : グラフィック端末による分析(田中卓史、2017年、国立国語研究所学術情報リポジトリ)(PDF)
50音やアルファベットの出現率の文献はいろいろありますが、数字の出現率の文献はほとんど見かけないように思います。皆さん、「数字はランダムに均一に出現する」と思い込んでいるのかも?
上記の文献は記号類も含めた全文字種を対象にしているのが面白いところです。(調査対象は高校教科書の社会科科目、理科科目からのサンプリング。)
この文献によると、確かに1、2の出現は多いです。
1、2が多いのは月日での使用が多いから、と説明はできそうです。
9が多くなるのは20世紀の年号「19xx」で使われるためで、21世紀の今は0が多くなる傾向になっているのは間違いありません。
ということで、6個のキーには012345を割り当てるのが妥当のようです。連続した数字でないと覚えにくそうですし。
うむ、なんとかできそうですね。
以下、他の実装案を書いていきます。「縦同時押しはしない」という制限を付けておきます。
普通のキーボードを想定。片手で入力できます。
数字キーが左手右手に分かれているのは効率が悪いのでは?と思います。
これはついでに作ったものです。 こっちの方が横同時押しが1つ増えてありがたいですね。
これもついでに作ったもの。
9キーあれば、演算記号も組み込めます。
6キーあればなんとかなる。
慣れは必要。
縦同時押しも可能(斜め同時押し不可)ならまた別の案も考えられそうです。
この探求はいったん終了とします。