東京タヌキ探検隊タイトル

東京タヌキタイムズ

128号(2019年8月) データベース論

東京タヌキ探検隊!と東京コウモリ探検隊!ではデータベース・ソフトウェアはFile Makerを使っています。
ですがまず最初はデータベースの話ではなく、どういう情報を収集しているかについて説明します。

データベースに記録するために必要な情報

東京タヌキ探検隊!ホームページでは知らせてほしい情報として次のものを揚げています。

・動物名
・目撃年月日
・目撃時刻
・目撃場所(詳細に)
・目撃頭数
・行動の様子

これらは情報の確かさを示すために必要なものです。
「以前に○○の近くでタヌキみたいな動物を見かけた」というあいまいな情報ではダメなのです。「以前」とは先月のことか、去年のことか、それとも10年前のことか。「近く」とは10mか、100mか、それとも1000mか。
東京タヌキ探検隊!では目撃場所を地図にプロットしたり、年ごと、月ごとの統計をとったりしています。日時や場所の情報の精度が悪いと統計データとして利用することができず、意味のないものになってしまうのです。ですのでできるだけ正確な情報がほしいのです。

ただ、過去の情報になるとどうしてもあいまいなものになってしまうものです。
東京タヌキ探検隊!としてはデータベースに記録するために「目撃年」と「(ある程度)正確な住所(位置情報)」の2つは最低限必要であると決めています(このことは公開していません。ここで公開しちゃってますが)。

各項目を説明していきます。

・動物名

ホームページでは「必ず「タヌキ?それともハクビシン?アライグマ?」のページをご覧いただき、メールには「比較ページ見ました」と書いてください。」との注意書きを載せています。
これは初期の頃、動物の正体がわからないときにメールのやり取りがかなり長くなる傾向があるために考え出した方法です。イラストと解説を読んでいただければ、それで多くは判別できるようです。
それでもわからない場合は、その動物の形、色、行動の様子などを詳しく書いていただけると、私が答を出せる可能性が高くなります。
もし写真や動画があるのなら、それを送信していただいた方が手っ取り早いです。多少写りが悪くても、Photoshopで明るさ調整などをして判別しますので、まずは送ってみてください。

動物を判別できる方なら比較ページをわざわざ見る必要はないでしょう。ですがこちらでは目撃者がどのような方なのかはまったくわかりません。ご面倒でも「比較ページ見ました」と書いていただきますようお願いします。

動物にあまり関心がない方だと判別は少々難しいようです。夜の目撃で、遭遇の時間が短かったりするとさらに難しくなってしまいます。

なお、目撃情報の報告が2回目以降の方は「比較ページ見ました」の記入は省略してかまいません。

・目撃年月日

過去の目撃の場合、日記などで確認してみてください。
デジカメ、スマホで写真を撮っているのなら撮影の日付は正確にわかります。

・目撃時刻

タヌキなどを目撃した時に直ちに時刻を確認する、なんて人は私ぐらいのものでしょうから、これも多少あいまいになるのは避けられません。1時間以内の誤差なら十分許容できます。
時刻もデジカメ、スマホで写真を撮っていれば正確にわかります。

ちなみにスマートフォンの時計は実用上十分な精度を持っています。なぜかというと「ネットワークタイム(Network Time Protocol)」という仕組みを利用してかなり正確な時刻を取得しているからです。普通でも1秒以上の誤差はないのではないかと思われるほどです。ですから、皆さんはスマホで時刻合わせをしたことはないはずですし、その必要もないのです。

・目撃場所

場所は正確であるほどありがたいです。住所表記では十分に表せない場合はいろいろと説明してください。
目撃場所は地図データにプロットし、地域メッシュで区切って集計しますのでできるだけ正確な情報がほしいのです。

住所では場所を表しにくい場合があります。例えば原っぱのど真ん中とか、山林の中とかです。住宅地でも複数の家が同じ住所を共有しているという例が東京都23区内では少なくありません。これはまとまった土地を売って、戸建て住宅を同時に建てたりするとこのようなことになってしまいます。

Googleマップでは緯度経度(位置情報)を簡単に調べる方法があります。

・パソコンでGoogleマップを使う

・スマートフォンで「Google Maps」を使う

Googleの公式の説明は以下のページです。

https://support.google.com/maps/answer/18539

実はこの調べ方はしょっちゅう(毎年のように)細かく変わっています。上記の私の説明も完全に正しいとは限りませんのでご注意ください。だいたいの操作方法は同じなのでそれほど迷わないとは思いますが。

「35.631537, 139.745928」というような2つの小数の並びが緯度と経度を表しています。この数字列をGoogleマップ(パソコンでもスマホでも)にそのままコピペするとその場所が表示されます。試しにやってみてください。
東京タヌキ探検隊!データベースでも位置情報はこの表記で記録しています(つまり「文字列」として記録しています)。位置情報はデータベース内で地域メッシュに自動的に変換されるようになっています。そしてこの地域メッシュの番号から分布地図を半自動で作成しているのです。
わざわざ「北緯〜、東経〜」などと書き直す必要はありません。書式は決まっているのでそのままの数字列でも混同する心配はありません。

※地域メッシュ=緯度と経度を基準に、地図を四角形に区切ったもの。地球の表面は曲面なので正確には四角形ではありませんが。それぞれの四角形には固有の番号が割り当てられている。東京タヌキ探検隊!データベースでは3次メッシュコード(約1km四方)で記録しています。詳しくはネット検索してください。緯度経度からの計算方法も見つかります。

・目撃頭数

最も書き忘れが多いのがこの目撃頭数です。ほとんどの場合1頭なのですが、はっきりと書いていただくようお願いします。

データベースとは関係のないことですが、私はタヌキなどを数える時には「頭」を使います。実はタヌキなどに限らず昆虫でも鳥でもあらゆる動物で「頭」を使っています。これに違和感を持つ人が少なくないことはわかっていますが、使い方として誤っているわけではありません。タヌキは「匹」だ、と多くの人は信じていますが、どのような対象を「頭」「匹」と数えるのかの定義は実はあいまいなものです。私の場合は大小関係なくさまざまな動物を扱うので、統一された数え方を採用しているのです。
これは皆さんに強制しているわけではありませんので、目撃情報メールで「匹」を使っても私は怒ったりはしません。

・行動の様子

目撃の時の状況を書いてください。
どこにいたか(道路か民家敷地か電線か等)、どっちへ行ったか、人間を見た時の反応などといったことです。
いったいそれが何の役に立つのか、と思われるかもしれませんが、ちょっとしたことでもこちらにはすごく興味があることだったりするのです。
例えばハクビシンは樹上で果実を食べることが目撃されるのですが、いったい都会で何を食べているのかはとても重要なことです。ちなみに東京都23区でハクビシンがよく食べるのは、柿、ビワ、サクランボです。民家によく植えられているのがこれらの樹木だということがわかります。
行動の様子が動物の判別に役に立つこともあります。例えば、電線を歩いたり、塀の上を歩くのはハクビシンかアライグマです。東京都23区に限るとハクビシンの確率の方が圧倒的に高いです(生息数が大きく違う)。タヌキは高いところに登りませんので候補からは外せます(ただし確率ゼロではありません)。

他にも、イヌ、ネコと遭遇した時にお互いにどう反応するか、雨は降っていたか、など宮本隊長が注目している点は多岐にわたります。
つまらないこと、ささいなことでもこちらとしてはありがたいのです。

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