東京タヌキ探検隊タイトル

杉並タヌキおつきあいガイドライン(私案)

2012年7月(ver.1) ※内容は随時更新しています。
執筆:宮本 拓海(東京タヌキ探検隊!)

はじめに

このページをご覧になられる方は、おそらく実際に杉並区内でタヌキやハクビシンを目撃されたことがあるのでしょう。杉並にタヌキがいるなんてびっくりしましたか? でもびっくりすることではありません。

宮本は、杉並区にタヌキが約80〜約240頭(中間値は約150頭)生息していると推測しています。また、ハクビシンも同程度の規模で生息していると推測されます。

これはつまり、杉並区にはタヌキやハクビシンが定住できるだけの自然環境があることを意味しています。タヌキもハクビシンも「都会に侵入してきたよそ者」ではなく「私たちの隣人」なのです。ただ残念なことに、タヌキ・ハクビシンを巡るトラブルも発生しています。

これは私個人の願いなのですが、できることならタヌキやハクビシンとうまく共存していきたいものです(賛同していただける方も少なくないと思います)。そこで、このページではタヌキ・ハクビシンと共存していく方法、被害の防止方法などについての私案を提示することにします。

このページを作成した理由は、杉並区が独自のタヌキ・ハクビシン対策を行っているからです(下記「杉並区の対策」を参照)。その対策が適切なのかどうか私は疑問を持っています。このページで提示する情報や対策の方がより適切であると考えています。

この私案は宮本個人によるものであり、杉並区役所や東京都環境局は無関係です。しかし、鳥獣保護法や行政の方針とは矛盾するものではありませんし、この私案によってトラブル解決の手助けや、行政の負担の軽減もできると考えています。 私案は杉並区向けのものですが、他の区あるいは全国の都市でも十分に参考になるでしょう。

基本情報

東京タヌキ探検隊!のホームページより、タヌキ・ハクビシン関連の基本情報のリンクです。いずれも長文ですのでご注意ください。

東京都23区内のタヌキ、ハクビシン、アライグマの目撃情報の集計と分析(2013年1月版)

タヌキ事典

タヌキ?それともハクビシン?アライグマ?

タヌキの脱毛症状(疥癬症)について(2010年7月暫定版)

基本原則

「実害が発生していないなら何もする必要はありません」

タヌキやハクビシンを発見したならば、まず何をすべきでしょうか。何もしなくていいのです。何も問題が発生していないのならば干渉する必要はありません。庭にスズメやメジロがいても駆除したりはしませんよね? それと同じことです。

しかし、実害(トラブル)が発生すれば何らかの対策は必要となります。

その対策の基本原則は
「駆除する前に、侵入防止を考えて」
です。

実害には家屋内侵入や植物被害などがあります。それぞれの対策を以下に記します。

※タヌキ、ハクビシンに限らず野生鳥獣を捕獲するには都道府県の許可が必要です。個人が勝手に駆除することはできません。駆除業者を通せば手続きを代わりにやってくれます。

※野生動物全般についての行政の窓口は都道府県です。ネット検索で「○○県 野生動物」といった言葉で検索するとホームページを探し出せます。

※アライグマは外来生物法の対象であるため、駆除してかまいませんが、まず都道府県に連絡をしてください。

家屋内侵入・タヌキの場合

タヌキは家屋の床下に入り込むことがあります。最近の家屋は床下へ入り込む隙間がないために侵入されるおそれはまずありませんが、古い家屋では潜り込まれるリスクが高くなります。

タヌキが床下に入り込むのは、出産・子育てのためであることがほとんどで、4〜7月に問題が発生します。これはタヌキの出産期が4月後半〜5月前半であるためです(東京都23区の出産期)。

もし気にならないのであれば、そのまま放置してあげてください。タヌキはいつまでも居座ることはありません。9月〜10月頃には全員退去するはずです。タヌキの退去後に床下への出入口を完全にふさいでしまってかまいません(ふさがないと来年以降もそこで出産する可能性があります)。

ただし、時々ノミやダニを発生させてしまうことがあります。ノミなどは床上の室内にも入ってきますので、少なくとも害虫駆除業者に来てもらう必要があります。この場合は仕方ありませんがタヌキの駆除も検討せざるをえません。

タヌキは10cmの隙間があればくぐり抜けることができます。侵入を確実に防ぐには5cm以上の隙間を残さないようにしましょう。

家屋内侵入・ハクビシンの場合

ハクビシンは天井裏・屋根裏に入り込むことがあります。出産・子育てに利用することもありますが、それには関係なく年中いつでも入り込む可能性があります。天井裏でネズミよりも大きな動物がどたばたするため、住人も気づきやすいです。天井裏ではフン・尿もします。悪臭がしたり、天井にシミができることで気づくことになります。

こちらもタヌキ同様、古い家屋ほど侵入のリスクが高くなります。侵入箇所は屋根の隙間、その他あらゆる隙間を利用します。例えば、エアコンのホースを通すために壁に空けた穴の隙間、雨戸の戸袋の奥なども利用することもあります。床下から壁の中に潜り込み、断熱材をかきわけて天井裏に登っていった、という例もあります。

古民家など歴史的建造物は構造上の隙間が多いため、ハクビシンが侵入しやすい建物です。文化的価値を損なわないためにも警戒は怠らないようにしてください。

天井裏への侵入は、フン・尿による汚損(天井のシミ)だけでなく、住人への精神的ストレスもありますので、何らかの対策を行うべきです。

以下、対策について解説します。

●駆除業者に依頼して捕獲してもらうのもひとつの方法です。捕獲は被害防止の確実な方法ですが、いずれまた別の個体が来るかもしれません。捕獲後も引き続き被害防止をするならば、以下のように侵入箇所をふさぐ対策も必ずやっておくべきです。また、捕獲は成功率が高いわけではないこと、捕獲後はほとんどの場合、殺処分になることも知っておいてください。

捕獲のための道具「箱ワナ」を設置する場所は天井裏や屋根、屋上、ベランダなどです。これはネコなどを誤捕獲しないようにするためです。捕獲されているかどうかは毎日確認するようにしてください。

●より穏便な方法としては、侵入箇所をふさぐ方法があります。これも駆除業者に依頼してもいいのですが、大工、工務店、建築業者など家屋構造に詳しい人に依頼してもいいでしょう。ハクビシンもタヌキ同様に10cmの隙間をくぐれます。実際には8cmでもくぐれるかもしれません。侵入を確実に防ぐには5cm以上の隙間を残さないようにしましょう。隙間をふさぐには、板あるいは頑丈な金網をしっかり固定してください。人間の力では曲がらないぐらいの強度が必要です。でないとこじ開けてでも侵入してきます。ぺらぺらの金網や繊維ネットは勧められません。(ブロック塀の)ブロック程度の物は動かしてしまいます。板などは釘などでしっかりと固定してください。
侵入箇所をふさぐ時は、家屋内にハクビシンがいないことを確認してからにしてください。

●においや超音波(高周波音)を使って追い出す方法は、効果が持続しないため勧められません。

●煙を使う方法は、一時的に追い出すための限定された対策です。火の取り扱いには細心の注意が必要です。また、火災報知器が作動するおそれもありますので、事前にスイッチを切っておくなどしておいてください。

家屋内侵入・アライグマの場合

ハクビシンの場合と同じです。

植物被害・ハクビシンの場合

この場合の植物とは、ほとんどが果樹のことになります。ハクビシンは果物が大好物です。樹木に軽々と登って果実を食べます。 実際にハクビシンが食べた果実としてはトキワサンザシ属、柑橘類(キンカン、夏ミカンなど)、桜桃(サクランボ)、ビワ、ウメ、モモ、ヤマモモ、ブドウ、 ズバイモモ (=ネクタリン)、イチジク、カキノキ(柿)などがあります。特にカキノキとビワは樹木の数が多いためかよく目撃されています。 他にはイモ類を掘り返した例があります。ハクビシンは2階以上のベランダにも来ることがありますので、ベランダの植物だからといって安心しないでください。

樹木の場合、その全体を金網で覆ってしまうわけにもいかないため防御は非常に困難です。巨大なネズミ返しのようなものを幹に付けたとしても、ハクビシンは隣の樹木、屋根、塀、電線などをつたって来ることができますから完全な防御はできません。

果実が熟したら、すかさず収穫するのが一番良い対策となります。

もし迷惑ではないと考えていただけるのならば、ハクビシンや野鳥のためにそのまま放置してあげてください。

畑や果樹園の被害を防ぐのは非常に難しいです。柵を作っても簡単に乗り越えますし、樹木や塀をつたって侵入もします。

植物被害・タヌキの場合

タヌキも果物が大好きです。しかし、樹木に登ることができないため、地上に落ちた果実を食べるしかありません。そのため、果樹被害の対策は必要ありません。

タヌキは土を掘り返すことがあります。これは植物を食べるのではなく、土の中のミミズ、ケラ、アリなどを探して食べるためです。

これを防ぐには、花壇や菜園を柵で囲ってしまう方法があります。タヌキは1m以上の垂直壁(塀、フェンス)を登ることができません。ですので、高さ1m(余裕を持たせて1.2mはあった方が良い)の柵でぐるっと囲んでしまえば侵入はできません。ただ、地面を掘り返すことがありますので、柵は30cm以上は地面に埋め込むようにするといいでしょう。

花壇や菜園ではなく、家の敷地全体を確実に囲ってしまう方法もあります。この場合も5cm以上の隙間を残さないようにしましょう。

電気柵(電流を流して、触れると弱い電気ショックを与える)は、小さな面積で使用するには割高ですし、メンテナンスも大変です。また、不特定多数の人が接近できる場所での設置は避けるべきです。都会向きの設備ではありません。また、当然のことですが鳥には効果はありません。

タヌキの「ためフン」

タヌキには「同じ場所でフンをする」という習性があります。これを「ためフン」と言い、その場所を「ためフン場」と言います。どのような場所をためフン場にするのかは法則性があまりなく、民家の庭がためフン場になることもあります。

悪臭が気になる、庭仕事の邪魔、など問題がある場合は、穴を掘って埋めてください。それでもまたフンをしに来るでしょうが、続けていればやがてあきらめるでしょう。

もし問題がないならば放置してもかまいません。そして、もしよろしければフンの回収にご協力ください。タヌキのフンを調べることによって何を食べているかがわかり、都会のタヌキの生態を知る手がかりになるからです(連絡先は下記)。

ハクビシンのフン

ハクビシンも同じ場所で何度かフンをすることがありますが、タヌキのようにいつまでも繰り返すことはありません。普通に処分すれば大丈夫です。

ハクビシンはベランダ、屋根、屋上にフンをすることがあります。

ハクビシンのフンについても回収にご協力ください(連絡先は下記)。

タヌキの疥癬症

疥癬症はヒゼンダニが皮膚に寄生することが原因となる病気です。ヒゼンダニが寄生すると、非常にかゆくなり、体をかきむしります。その結果、毛が抜けてしまい、ほぼ全身が脱毛状態になることさえあります。脱毛状態がひどいと、タヌキとは思えない、謎の動物のような外見になってしまいます。疥癬症によって死亡することもあります。

残念ながら疥癬症の対策は難しいものです。まず、引き取って治療する仕組みがありません。野生動物が自然環境の中で病気になったり死んだりするのはごく普通のことなのです。それに人間が介入する必要はないのです。もしトキやコウノトリのような希少な動物なら話は別ですが、タヌキのように絶滅の危機とは無縁な動物については何もしないのが行政の基本方針です。私もその方針で間違っていないと考えます。

(動物園は野生動物を引き取ることはありません。動物園の飼育スペースには限度があり、無条件でなんでも引き取るわけにはいかないからです。)

しかしながら脱毛症状のタヌキの姿はかなり悲惨なものであり、助けたくなる気持ちもわかります。もし助けたいのならば、ご近所の獣医師に相談してみてください。何らかの治療方法を提示してくれるかもしれません。ただし、治療費、薬代などは自腹になります。

疥癬症の発症と治癒過程についての研究は十分なものではありません。特に、ヒゼンダニをどうやって受け渡ししているのか、イヌ・ネコとの関係、症状の進行過程など未解明なことが多くあります。

そこで提案ですが、もし大学獣医学部あるいは獣医学の研究施設などでタヌキの疥癬症を研究したいということであれば、そのお手伝いを宮本がしたいと考えています。宮本にはタヌキなどの目撃情報が寄せられていますが、その中には疥癬症のものも含まれています。疥癬症のタヌキの目撃情報があれば、それを研究機関に伝達し、捕獲してもらう、ということができるでしょう。

関心がある研究機関の方はぜひ宮本にご連絡ください(連絡先は下記)。

タヌキがネコのエサを食べる

タヌキがネコのエサを食べに来る、ということが時々発生しています。主に次の2つの状況です。

●地域ネコのエサやり場にタヌキが現れて、ネコのエサを横取りする。

タヌキの方が強いので(というか、タヌキはネコを気にせずエサに突進してくるので)、ネコがエサにありつけなくなってしまいます。

●庭に置いていたネコのエサ(またはイヌのエサ)をタヌキが食べに来る。

エサを置きっぱなしにしておくと、タヌキが食べに来ます。夜中に食べられるとタヌキとは気付かないこともあります。

この問題の対策は、現場の状況などによってさまざまで、統一的な答はありません。宮本に状況をメールでしらせてください。個別に対応しています。基本的な方針は「タヌキをエサを切り離す」ですが、それがなかなか難しいのですよ…。

※宮本は地域ネコ活動については賛成です。ネコが不利になるような対策を提案することはありませんので、ご安心ください(「そもそもネコにエサをやるな」などとは言いません)。

アナグマ

(2015年3月追加)

※この項は杉並区に限らず東京都23区全体の課題です。

この数十年間、東京都23区にはアナグマは生息していないとされてきました(確実な目撃情報や調査報告はなかったはずです)。ですが東京タヌキ探検隊!に寄せられた目撃情報によって、複数の場所で生息していることが判明しました。証拠写真がない不確実な目撃情報もありますが、23区全体では数十頭程度が生息している可能性があります。この生息数は「絶滅寸前」と言ってもいいもので、何らかの保護策をとらないと本当に絶滅してしまうかもしれません。

私は保護策には賛成ですが、住民の皆様の同意も必要です。保護策を実行するということは雑木林などの未利用地の開発ができなくなるかもしれず、反対する人もいるでしょう。地域住民の間でどうやって合意を形成するかが重要なポイントです。

すぐに保護策を実行できなくても、生息状況の調査はなるべく早く行うべきことだと思います。 (残念ながら宮本は時間も資金もないため調査を行うことができずにいます。)

杉並区の対策

野生動物の行政の窓口は都道府県です。東京都の場合は環境局が担当です。野生動物の保護、狩猟、有害鳥獣駆除などは都道府県レベルで行われているのが普通です。市区町村、警察、消防、保健所、動物愛護センターは本来の担当ではありません。

杉並区は独自にタヌキ・ハクビシン・アライグマ対策を行っています。その内容を以下に記します。これは、2012年6月に宮本が送付した質問に対しての杉並区役所の回答に基づくものです。

・箱ワナの設置

タヌキ、ハクビシン、アライグマによる家屋内での営巣などの害が発生したと連絡があった場合、杉並区は箱ワナの設置を行い、捕獲を試みます。この捕獲は「有害鳥獣駆除」にあたるので、東京都の許可を得て行っています。実害が発生していない場合は設置は行いません。

捕獲された動物は、東京都の許可を得ている業者に委託し、殺処分(安楽死後焼却処分)しています。以前は放獣していましたが、放獣した地域で被害が生じるため殺処分にしています(東京都の指導による)。

疥癬症のタヌキの場合は、東京都環境局へ連絡し、東京都が委託している業者が回収、処分、消毒などを行っています。

捕獲の実績

平成21年度
(2009年度)

平成22年度
(2010年度)
平成23年度
(2011年度)
箱ワナ設置数 169件 231件 238件
タヌキ捕獲数 27頭 44頭 47頭
ハクビシン捕獲数 39頭 47頭 36頭
アライグマ捕獲数 0頭 1頭 1頭

疥癬症の場合は箱ワナを使わずに捕獲することもあるようで、上記の捕獲数にはそれも含まれるようです。


宮本の見解

杉並区役所の対策は法律的には問題はありませんし、住民サービスとしては悪くありません。しかし、次のような問題点もあります。

・それは区役所の仕事なのか?

野生動物の問題は都道府県レベルで行われるべきであり、本来は区役所の仕事ではありません。

また、タヌキやハクビシンの駆除ならば民間企業で実行することができます。行政が無料で実行することで、安易に駆除数が増えすぎてしまうおそれがあります。民間企業は有料であるために、当事者が駆除の前にいったん考えるチャンスがある(安直に駆除に走らない)、という利点もあります。

・実態把握はできているのか?

杉並区役所はタヌキやハクビシンの生息実態を詳細に把握しているわけではありません(総合的な情報量は宮本の方が多いはず)。その状態で駆除を進めるのは不安があります。駆除をしすぎてしまうことはないのでしょうか。箱ワナによる捕獲頭数は、推定生息数の約30%にもなっています。箱ワナの設置数はタヌキを完全駆除してしまう勢いです(捕獲効率が低いのが幸いですが…)。本当にこれで大丈夫なのでしょうか。

また、タヌキやハクビシンの実体を知るには「問題を起こしていないタヌキやハクビシン」も含めて全体を把握しなければならないはずです。

このような調査は行政の仕事ではないでしょうが、誰かがそれをやるべきです。宮本(東京タヌキ探検隊!)がその部分を担えるはずです。

・それは税金を使ってすることなのか?

杉並区の人口は約55万人。それに対してタヌキの推定生息数はたった約150頭(ハクビシンもおそらく同程度)です。このすべてがトラブルになるわけではありませんので、トラブルの発生確率は非常に低いのです。わざわざ区役所が出動するほどのことなのでしょうか。税金を使うなら、もっと多くの人に有効な使い方をすべきだと思います。

このガイドラインの利点

上に掲げたガイドラインはすべての関係者にとって利点があります。

住民にとっての利点

タヌキ・ハクビシンについては区役所や警察に相談する例が多いのではないかと思われますが、十分な説明は得られていたでしょうか。

このガイドラインによって、タヌキやハクビシンに対する不安を取り除き、適切な対処ができます。駆除すべきかどうか迷った時の指針になるでしょう。

タヌキ、ハクビシンにとっての利点

タヌキやハクビシンが無駄に殺処分されることがなくなります。

区役所にとっての利点

野生動物対策は本来区役所の仕事ではありません。現状は区役所に無理に負担してもらっている状態と言えます。また、都レベルでも人的リソースに余裕があるわけではないようです。

このガイドラインがあれば、トラブルを住民自らが解決したり、問題がないことを確認できたりするでしょう。その結果、行政の仕事を部分的に肩代わりできることになります。これは行政にとっても利点となるでしょう。行政はもっと他の重要な仕事に集中できますし、税金も他のことに使うことができます。

宮本にとっての利点

このガイドラインは宮本にとっても利点があることを正直に述べましょう。宮本は(つまり東京タヌキ探検隊!は)タヌキ、ハクビシン、アライグマなどの調査研究をしています。その調査研究で最も重要なのが目撃情報の収集です。目撃情報がより多く集まれば、より正確な生息状況がわかり、研究が進展できるのです。

タヌキやハクビシンの情報は、区役所に持ち込まれると外部に出てくることはありません。その情報には個人情報が含まれるためであり、これは仕方がないことです。しかしその結果、宮本には情報が届かないことになります。宮本へも情報が届くようなルートを確保することは重要なことなのです。

調査研究の結果は宮本がため込むことはありません。何らかの形で公表していくつもりです(少なくとも毎年23区全体の統計を公表しています)。また、調査研究によって、よりよい対策方法が発見できるかもしれません。

東京タヌキ探検隊!では被害の有無に関わらず目撃情報の提供をお願いしています。連絡先など詳しくはこちらのページをご覧ください

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